天空の翼

ACE COMBAT外伝小説を掲載していきます。掲載物の無断使用は遠慮願います。

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久しぶりの更新


数ヶ月ぶりの更新です。今年は、新年のご挨拶もしていない有様で申し訳ありませんでした。

もう4月も終盤に入りましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
コンテンツの更新はありませんが、一応の生存報告ということでご理解していただければ幸いです。

今年も当ブログと私サイヴをよろしくお願いいたします。







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リンク修正

8月ももう終わりですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

久しぶりの更新です。
アクセル様の運営されている「How do you like ACE COMBAT ?」のリンクを修正しました。
TOP、小説に若干のマイナーチェンジが行われていますので、ぜひご覧になってください。

今後も当ブログをよろしくお願いします。




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本年もよろしくお願いいたします。


2009年明けまして、おめでとうございます。

昨年は中々更新できませんでしたが、今年は少しでも時間を見つけて更新していければと思っています。

皆様にとって本年が良い1年となりますよう心からお祈り申し上げます。


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天空の翼―ACE COMBAT ZERO外伝 『月下祭』

私はハルバース・スキナー。
オーシアの軍人で、戦闘機のパイロットだ。
家族は、元空軍パイロットの父に、母と妹。
典型的、かつ平凡な空軍一家だ。
所属は、第201戦術飛行隊、通称「フィアナ隊」の隊長として、たった一人の部隊を率いている。
そして今、私はどこまでも蒼い世界を一筋の白い雲となって貫いていく。
私が向かう先に、終着点は無い。
そして、目的地もない。
誰もそれを知らないまま、空を駆け抜けている。
空は、尽きることの無い夢幻の世界を、平等に人間に与えてくれる。
私が今いる場所にも、空は在り続けている。
幾人かは、地上に降りることを、空との繋がりを絶たれることだと言う。
だが私は、地上に降りた時こそ、空との繋がりが最も強くなるときだと考える。
人は皆、空へ舞い上がるための翼を手に入れようとする。
さまざまな形状、さまざまな大きさ、さまざまな色合いの翼たち。
その中でも最も強く、天の彼方まで飛べる翼がある。
『天空の翼』だ。
その翼は、大地との絆を無くし、天にあり続けんとするものにのみ、手にすることが出来る、天使の翼。
だが、それを手に入れたとき、人は人でいられなくなる。
そして、永遠に空で生き続けなければならない。
やがて、それらはこう思うだろう。
「ああ、なんと地上は素晴らしかった事だろうか。天空の星は、地上の星に比べ、なんと近すぎることか」
空に近づきすぎてしまえば、絆を見失いやすくなる。
離れすぎていては、人は不安に陥る。
ああ、空よ。
おまえは、なんと無慈悲で、なんと寛容なのだ。
私の小さな翼では、おまえの全てを見ることすら出来ない
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
思慮の海に沈んでいた意識が、水から浮き上がるように浮上する。それにしたがって、自分の周囲に対する注意力も回復する。
正面には、照明の明るさの落とされた計器が青白く煌めき、私の顔を照らしている。
操縦桿を握りなおし、キャノピーの向こうに目を凝らす。コックピット以外の光源が、この世界を無慈悲な光で照らす月だけのような月夜の中、私と、私の操るF-22Aが飛び抜ける。
時計を確認すると、予定されている時間まで、残り30分を切ったあたりだった。
そろそろ、考え事も終わりだな・・・。
そう考え、今まで考えていたことを頭から追い出し、意識を集中させる。
私は五大湖の一つ、ヒューバード湖の湖上にある。月明かりに照らされた湖面の煌めきは、幻想的な光景を醸し出して、私の目を引き付ける。
その煌めきの中に、湖面の輝きで本来白いはずの航跡を黒いしみのように作り出しながら、いくつもの小さな黒い影が向かって右の方へ進んでいくのが見える。
あれが、今回の旅の終着点。そして、私はあれの旅路を見守らなければならない。その身に降りかかる火の粉を払い、彼らの旅を無事に終わらせる。それが、軍人である私に課せられた任務、使命だ。
つい先ほどまで考えていたことに比べて、現実の空はあまりにも血なまぐさい。今の世が戦時という異常な状態であったとしても、私がかつて思い描いていた神秘なる空の世界とは、あまりにもかけ離れている。
突然、無線機から電子音が鳴り響くと、冷たい男の声が聞こえてくる。
「こちら空中管制機シャドウアイズ。フィアナ1、聞こえるか?」
「こちらフィアナ1、よく聞こえるぞ」
空中管制機からの通信だ。この夜の静かな雰囲気にここまで冷静な声を出されると、何か作為的なことを感じてしまう。その考えは表に出さず、静かに返答する。そのころには、先ほどまでの思考は頭から失せていた。
たとえ、私の空に対するあこがれが失われていたとしても、今の私は闘うために空にある。それを選んだのは、ほかならぬ自分自身だ。それを、今更になって否定したくはない。だから、今は自分の役割に対して集中する。
「目標は、輸送任務中のPQ18船団の護衛。なお、このあたりはベルカの哨戒機のコースと重なっている。脅威を未然に防ぐため、発見次第撃墜を許可する」
「了解、これより護衛位置に付く」
機体を左に旋回させ、船団の後方に向かって移動する。これで、こちらは船団の後ろから追尾する形になり、前方が手隙になるが、上空の管制機からの指示を受けしだい、船団のどの方向にも展開できる位置を確保しておく。
「フィアナ隊だな。こちらは、ホワイトイーグル隊だ。こちらが見えるか?」
無線の声に首を巡らせると、上空に4機でトライアングルを作っているF-5の姿が目に入った。月明かりで機体の形が浮かび上がる光景は、これまた私の目を魅了した。ただし、その光景に不釣り合いなしゃがれ声が聞こえてこなければ、だが。
「エースとご一緒できて光栄だよ。こっちは、あんまり大した活躍をしてない田舎部隊だからな」
そう言って自嘲気味に笑った声の主に対して、自分の方から話しかけた。そうせざるを得ない、相手でもあったからなのだが。
「そんな、謙遜なさらないでくださいよ、教官。アカデミーでのご指導は、今でも役に立っているんですから」
ホワイトイーグル隊隊長、ダニー・マクナイト大佐。オーシア首都のオーレッドにある、空軍アカデミーで私の教官だった男。
ベルカ戦争による祖国の危機は、現役を退いていた彼でさえ戦場に連れ戻すほどだということが、彼を見ているとよくわかる。
すでに、40の後半に入ろうという年にも関わらず、彼は今回の護衛作戦に参加している。護衛は攻撃などと違い、守るべきものがある分、自分にとって不利になる。そして、それが生む隙を突かれて落とされるパイロットも少なくない。
そんな方に考えていると、大佐が懐かしいしゃがれ声で声をかけてきた。
「基本に忠実に。されど、自分の飛び方を忘れるな・・・・・」
「そうすれば、人よりは長く生き残れる・・・・・・・・・・・でしたね?」
「ふん、ひよっこが一丁前の口を・・・・・・・ところで・・」
大佐が続けて口を開こうとした時、高空を飛ぶ空中管制機から連絡が入り、私たちの話は一時中断させられた。
「シャドウアイズから各機、聞け!方位030、高度32,000に機影2を確認。速度、650ktで南下中。船団の予定進路の前方に展開する恐れがある。フィアナ1は、直ちに迎撃に向かい、これを撃墜せよ」
「マキシ、了解。方位030、高度32,000へ向かう」
すぐに機首を巡らせ、高度をとるためにスロットルをマックスに。グン、という心地よい加速を得た愛機が闇夜の空高くへと、舞い上がっていく。
うすい雲を突き抜けた先には、この世の夜をすべて吸い込んだような、漆黒の闇に浮かび上がる満天の星空。そして、神秘なる夜の女神、月。
儚くも美しい、天空の景色。その中を、武装を満載した鋼鉄の翼で飛ぶ私たち戦闘機パイロットは、とても無粋な存在なのだろう。そんな考えを描きながら、月の姿を右目に見ながら私は北へと向かう。
駆け抜けていく景色、響く轟音、そして、翼のつくる雲。そのすべてを、まるで自分の感覚のように知覚しているかのごとく感覚が鋭くなったとき、正面の雲の合間に光る二つの明かりが見えた。
その刹那、私は声を張り上げ、明かりを目印に機体を敵機の方向へと向かわせる。
「マキシ、エンゲージッ!」
私は、ハルバース・スキナー。
空に魅せられ、空に生きるパイロット。
ガラスの棺桶の中で、空に生きる術を探し求めて、彷徨い続ける。
今宵は、月の下の祭りにて・・・・・


『天空の翼』ACE COMBAT ZERO外伝”月下祭”
Fin.

著者:サンダー様

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